仏画下絵複写

仏画を多くお持ち下さり、裏打ちや掛軸にさせていただくお得意さまからのご依頼です。亡くなられた、お客様の先生がトレーシングペーパーに書かれた下書きを、お持ち込みの和紙に印刷できないかとのご相談を頂きましたので、電子化ののち、印刷させていただきました。
画像処理を除けば、作業自体は、手数が掛かるだけで、難しいものではありませんでしたが、お預かりした和紙のゆがみが大きく、そのままでは印刷後半でしわになる可能性がありました。ゆがみをとるためのプレスには、紙が大きく、当店のプレスの幅でギリギリでしたので、作業はたいへんでした。
下書きのため、色を薄くして欲しいとのことでしたので、画像処理で50%グレーにし、印刷しました。この上に色を乗せ、最終的に輪郭は金で描かれるとのことです。お預かりした用紙はドーサが引いてありましたので滲みにくく、非常にきれいな線が印刷できました。
- カテゴリ
- 電子化・印刷
- 作業種類
- 大判少部数印刷
- 出力サイズ
- 幅約950mm×高さ約1,800mm
- 参考価格
- 電子化
- ¥9,900(新表装)
- 画像切抜
- ¥4,000/点
- 印刷代
- ¥2,600/枚
- 用紙代
- ¥0(お持込み)
- お預かり
- 2014-08-04
- 納品
- 2014-08-11
作品

トレーシングペーパーに書かれた作品です。
- 作品名
- 仏画三尊
- 作品サイズ
- 幅約940mm×高さ約1250mm
(描画部分のみ)
テストプリント

オリジナルのままの構成で障子紙にテストプリントしました。障子紙ではインクが滲みますので、若干線が太くなっています。
大きくて迫力がありますので、色が入っていなくても、たいへん見応えがありました。
画像の切り抜き

当店からのご提案で、3体を別々の画像に分離し、位置の調整を可能にしました。背景の炎の形状で切り抜くことはたいへんな手間がかかりました。また、隠れている部分は、もともと描画がありませんので欠落し白くなってしまいます。その部分はお客様に書いていただき、あとで合成しました。
再構成

再構成ののち、障子紙にてテストプリントをいたしました。お客様の感覚では、下の2体の間が広く感じられた、とのことで、2体を近づけ、若干下に移動させ、それぞれの仏様の大きさを変えずに全体の幅を狭めました。